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  • Writer's picture原空間工作所

植物で夏の暑さ対策




7月に入っても晴れることが少なかった今年の梅雨も、7月後半になってやっと梅雨明けの兆しが見えてきた。

おそらく、ここ一日二日のうちに梅雨明けの発表となると思われるが、そうなると今年も猛暑の季節の到来である。


我が家では毎年大型連休の前から屋上庭園の一部に、朝日をカットするための「グリーンカーテン」を設置している。昨年は梅雨明けが早く、植物の成長が追い付かず中々苦労したが、今年は梅雨明けが遅いため十分間に合った!


今年は、ゴーヤを基本に朝顔、胡瓜を加えてみた。

二本植えた胡瓜はすでに何本かの実をつけ枯れてしまって、今は1本となっている。

朝顔は完全にゴーヤに飲み込まれてしまっているが、時々大きな花をその隙間から咲かせ存在感をアピールしてくれるのでありがたい。


白い朝顔と黄色いゴーヤの花



24年前に建った私達の二世帯住宅には緑化による外断熱効果と小さな富士山をゆったり楽しむためのスペースとして40㎝程の土の入った屋上緑化庭園を設けている。


出来た当初は防護柵用の柘植の生垣と芝生の単純なスペースだった。

段々、芝生は手入れ不足のため弱り、雑草に取って代られ一時期は膝上まで覆われたことがあったが、ここ数年は細々、家庭菜園らしきものをやっている。

しかしあくまで家庭菜園はプラスαのことで、なるべく雑草を抜かず、葉の上部のみをカットすることにより、土の表面をさらさないことが屋上緑化の基本である。草は遮熱効果があり、また蒸散作用等により気温の上昇を抑える効果があり建物内の熱負荷を低減させ冷房量を減らす効果があるためだ。


屋上緑化された建物では、階下の部屋の室温を下げる効果がある。

現実夏季の天井面温度は気温より5℃以上低く、輻射熱による冷却効果で室温が高くても快適に過ごすことが可能である。また、冬季の保温による暖房の省エネルギーという効果も期待できる。北欧などでは古くから屋上緑化の民家があるが、保温性を求めて厳しい冬を過ごすためのものである。


屋上緑化・壁面緑化には、酸性雨や紫外線などによる防水層、壁面などの劣化軽減効果がある。

屋上緑化は、床の温度変化を少なくし、膨張や収縮などの熱収縮が抑えられる。一般に屋上面の温度差は、夏季と冬季では最大70℃程度になり、直接外気にさらされることによる露出面の劣化スピードは速くなる。屋上緑化は温度差を軽減し、劣化スピ ードを抑制する効果があり、亀裂や中性化などを抑えることで、建築物の耐久性を向上させライフサイクルコスト低減に効果がある。


現実我が家の屋上の防水は24年たった今でも全く傷んでいない。


今年はグリーンカーテンが梅雨明けに間に合いました!

また、雨水流出緩和効果としても有効で大量の雨が降っても土に水を蓄えることによって徐々に水を排出するため、町全体で使われれば地域の雨水の急激な流出を抑えることも可能に成る。

その上屋上緑化は空気の浄化効果も期待できる。

特にCO2、NO2、SO2の吸収、HCHO(ホルムアルデヒド)、ベンゼンの除去、その他の大気汚染物質の浄化(粉塵の捕捉、O3吸収、重金属吸収)期待されている。


また、屋上緑化・壁面緑化には火災に対する延焼防止効果が期待でき、延焼を大幅に低減させることが可能である。

しかし、最も有効とされているのが、CO2削減効果であろう。

これは、言うまでもなく、植物が行っている葉緑素を用いた光合成により、大気中の二酸化炭素を炭水化物に代えて生物躯体として固定させる現象のことだ。


いずれにしろ、我が家の小さな屋上庭園は決してきれいではないが大事な緑の癒しの空間である。

残り一株の胡瓜は、もう少し収穫できそう

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